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分掌変更に伴う退職給与の支給


今日は、ひな祭り。我が家にも雛人形が飾ってあります。
そこだけ、ちょっと空気が暖かくなったようで、いい感じです。

でも、この雛人形も3月3日が過ぎると、できるだけ早く片付けないと、行き遅れるとか。それでなくとも忙しい時期なのに、本当に慌しいです。

ところで、雛人形には金の屏風が付き物ですが、この屏風が無いと、全く人形が映えないのをご存知ですか。
若手社長に引き継いだ後に、前社長が、会長として後ろ盾になるのと同じようなものかもしれません。
今回は、そんな役員交代の際の退職金についての話題です。


 平成21年度の税制改正においても、中小企業の事業承継税制が創設される予定ですが、中小企業にとって、事業承継は大きなテーマとなっています。
 同族会社の事業承継においては、社長が代表取締役から退き、後継者候補である息子に代表取締役社長の座を譲るというケースがよくあります。その場合、社長は取締役会長として会社に残る場合が多いのですが、その分掌変更等によりその役員としての地位または職務の内容が激変したという理由で、退職給与を支給するという場合が多くみられます。
 今回はこのような分掌変更に伴う退職給与の支給についてご説明します。
 
1.退職給与を支給することのメリット

@過大でないかぎり、損金として認められる。
A会社の純資産額が減少するため、株式の相続税評価額が下がる。

 2.法人税における損金参入の要件
  法人税では、損金として認められる要件として、3つの例を示しています。

@常勤役員が非常勤役員(非常勤であっても代表権を有する者および代表権は有しないが実質的にその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く)になったこと。
A取締役が監査役(監査役でありながら実質的にその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者および同族会社のみなし役員を除く)になったこと。
B分掌変更等の後におけるその役員(その分掌変更等の後においてもその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く)の給与が激減(おおむね50%以上の減少)したこと。

 ただし、たとえ上記にあてはまるといっても、実質的に退職したと同様の事情にない場合は退職給与としては認められません。
 
3.最近の判例による判断のポイント
実質的に退職したかどうかについては、平成18年10月25日の大阪高裁の判例で、次のような点を示しています。

@ 主要な取引先との実質的な対応を引き続き行っていないのかどうか
A 売上げを獲得するための主要な活動について依然として重要な地位を占めていないのかどうか

4.まとめ
 オーナー社長が会長に退いて、給与を大幅に引き下げる場合であっても、例えば対取引先との関係において依然として重要な地位を占めており、会社の経営に関して中心的な地位を占めているような実態がある場合は、退職給与として認められない可能性があるため、注意が必要です。

               (本田)

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