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平成19年度税制改正(中小企業の事業承継の円滑化)


  平成19年度税制改正では、長年の懸案であった項目について、抜本的な見直しが行われました。具体的には 1.中小同族会社に対する留保金課税制度の撤廃、 2.計画的な事業承継を支援する制度の創設、さらに事業承継税制の見直しの提言、 3.減価償却制度の抜本的見直し、などを行うことが決まりました。今回はそのうち、中小企業の事業承継を税制面で応援する制度の内容についてご説明します。

1.相続時精算課税制度の拡充

(1) 改正前
(贈与時)
    65歳以上の親から20歳以上の子への贈与につき、2,500万円の非課税枠(限度額まで複数回使用可)、これを越える部分については税率一律20%で課税。
(相続時)
  贈与時の時価で贈与財産を相続財産と合算して相続税額を計算し、精算する。
(2) 改正後
(特定非上場株式贈与特例の増設)
 中小オーナー経営者が、自社株式を後継者である子(代表者となる場合に限る)に贈与する場合、贈与者の年齢要件を60歳に引き下げ、非課税枠を3,000万円に引き上げる。

2.種類株式の評価方法の明確化
  会社法の下で活用の幅が広がった種類株式は、中小企業の事業承継においても活用が期待されます。この種類株式(以下三類型)の相続税法上の評価方法が、以下のとおり明確化されました。

(1) 配当優先の無議決権株式
 普通株式と同様に評価することが原則であるが、相続時の納税者の選択により、無議決権株式について普通株式評価額から5%を評価減することも可能とする。ただし、無議決権株式の評価減分を議決権株式に加算する。
(2) 社債類似株式(一定期間後に償還される特定の無議決権+配当優先株式)
 以下の条件を満たす社債に類似した特色を有する種類株式は、社債に準じた評価(発行価額と配当に基づく評価)を行う。
   1.優先配当、2.無議決権、3.一定期間後に発行会社が発行価額で取得、4.残余財産分配は発行価額を上限、5.普通株式への転換権なし
(3) 拒否権付株式(普通株式+拒否権)
  普通株式と同様に評価する。


 (本田)

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