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相続の現場からのメッセージ(9)〜相続の税務調査は預貯金に注意!〜
相続の現場からのメッセージ(9)〜相続の税務調査は預貯金に注意!〜
BAMCグループ、パートナーの西村です。
相続や事業承継の専門家として日々仕事をさせていただいているなかで、現場で起こる出来事や感じたことを皆さんにご紹介させていただきます。
〜相続の税務調査は預貯金に注意!〜
今日は相続税の税務調査についてお話したいと思います。
相続税は、申告書を提出した3人に1人の確立で調査が入ります。
亡くなる方が年間約100万人。
その内、相続税の申告が必要な方が5万人。
その3割ですから、1万5千人の方が相続税の税務調査を受けていることになります。
財産構成も国税庁から発表されており、全財産に占める土地の割合が5割。
預貯金は2割程度です。
そして、なんと調査を受けた方の9割近くから申告漏れが見つかっているのです。
調査に入られると、ほとんどの方が税金を更に徴収されているということです。
そして、この財産の計上漏れの大部分が預貯金なのです。
なんだ、みんなお金を隠しているんだ。
いやいや、実はそういうわけでもないのです。
相続の税務調査は亡くなった方の財産を調べるわけですから、調査を受けるのは本人ではなく相続人のため、正直内容が良くわからないというケースも多いのです。お父さんの通帳の内容を息子が聞かれても分からないのは当然なことです。
またもうひとつ多い例が、ご主人の財産を奥様が管理しているケース。
先日相談を受けた方は、不動産を多数所有されており年間の収入が個人で1億円を超えています。経費、税金を差し引いても年間4000万円は貯まるはずですが、本人の預金残高を確認すると4000万円との事…
趣味は農業、海外旅行にも行かず毎日質素な生活をしています。
この方が亡くなり、相続の申告で預貯金4000万円と申告をしたらどうなるでしょうか...
当然税務署は、毎年1億の収入もあるのに預貯金が4000万円しかないのはおかしいな...
ということで、税務調査に来る前に、取引が予測される金融機関すべてに対し、本人ご家族名義の預貯金がないか調べます。
このお客様については、よくよく聞いてみると奥様名義の預貯金が4億円ありました。
もし将来ご主人が亡くなり、この4億円をご主人の相続財産に計上せず申告をすればどうなるか..
当然、税務署は否認してきます。
そして調査の折には、銀行を調べ裏づけを取ったうえで、ご主人の趣味は? 実際管理されているのはどなたですか?など確認し、この奥様名義預金を相続財産に計上しなかったことについて悪意がないか?確認するのです…
もし、悪意があると見なされると重加算税として罰金も課税されてしまいます。
延滞税も合わせると、だいたい隠した金額と同じくらいの税金の徴収がされてしまいます。
また、この金額がこの事例のように億単位になると、「相続税法違反」として、刑法違反となり、刑務所に行くこともありえます...
怖いですね..
上記のケースでは、この4億円を名義預金として相続財産に計上し、奥様が相続した形をとれば、配偶者の税額軽減(相続税を半分おまけ)も適用でき、奥様に多くの財産を遺すことも可能です。
名義預金の扱いについては、よくよく注意が必要なのです。



