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長期所有事業用不動産の買換え特例
BAMCグループの古谷です。
今回も不動産業界から税理士業界に転身した私から、不動産に関連した話題を、みなさんにわかりやすくお伝えしていきます。
さて今回のテーマは「不動産の買換え」。
現在、不動産の価格はその利用価値によって決められるようになってきています。そのため、金融商品同様、利用価値が低い、または収益のあがらない不動産については、その入れ替えを検討している方が以前よりも多くなりました。ただここで問題になるのが税金。つまり不動産を入れ替えるということは、売って、買って、ということになるため、売却した物件に儲けが出れば、当然そこには税金が課されてしまいます。
例えば、個人が所有する不動産を売却し、儲け、つまり譲渡益が発生したとします。その譲渡した不動産の保有期間が5年(譲渡のあった年の1月1日を基準とする)以下であった場合、譲渡益に対する税金の割合は、所得税・住民税あわせて、なんと39%! 保有期間が5年(譲渡のあった年の1月1日を基準とする)を越えていている場合でも、その税率は20%となっています。そのため、せっかく売却を決断してもこんなに高い税率では・・・と、資産の組み替えを躊躇される方が多くいらっしゃるようです。
そこで不動産の買換えが円滑に進むように、国は課税についていろいろな特例を設けています。その中でもビルやアパートといった、いわゆる収益物件の買換えをお考えの方におすすめなのが、「長期所有の事業用資産の買換え特例」です。
この特例、一言でいえば、税金の支払を先延ばしすることを認める、というものです。つまり事業用に使用している、所有期間10年(譲渡した年の1月1日を基準とする)超の不動産を譲渡し、やはり事業用の不動産に買い換えた場合、譲渡益の80%部分の課税を繰り延べ、譲渡益の20%のみに課税するという制度。「な〜んだ、全部じゃないの」という声が聞こえてきそうですが、80%の繰り延べでも効果は大きいですよ。
具体例を挙げて考えてみましょう。
購入したときの価格が4,000万円である、保有期間15年のビルを3億円売却し、同価格のビルに買換えたとします。(売却時及び購入時の諸費用は、無かったものとします。)
買換え特例を使わなかった場合、譲渡税は5,200万円ですが、買換え特例を適用した場合、譲渡税は1,040万円。なんと約4,100万円も減税になるのです。*
もっともこの特例を適用した場合、税金の計算上は、買換え前資産の価額を元に計算することになるため、特例を適用しなかったときに比べ、減価償却費の金額が小さくなることから、毎年の所得税が高くなる、といったデメリットもあります。しかし、不動産の価格は今がピークとも言われています。またこの特例、現時点では期限が平成20年12月31日まで、となっています。資産の組み替えを考えていらっしゃる方は、ぜひともこの特例の適用をご一考下さい。
*税額の計算については、説明をわかりやすくするため、条件を簡略化しています。また、この特例の適用に当たっては様々な条件を必要するため、実行に当たっては、弊社までご相談下さい。



