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金融商品取引法(4)
金融商品取引法の概要について説明していますが、今回は、その第4回目です。
金融庁によれば、この法律には4つの柱があるとされています。
第1の柱は「投資サービス」に関する規制、第2の柱は「開示制度」の整備、第3の柱は「取引所の自主規制」、第4の柱は「罰則の引き上げ」です。
そして、第2の柱である「開示制度」の整備については、公開買付制度の見直し、大量保有報告制度の見直し、企業内容等開示制度の充実(四半期開示制度や財務報告に係る内部統制報告制度等)が挙げられています。
前回は、この第2の柱のうち、株式等の買い集めがなされるときに話題に上る公開買付制度について説明しましたが、今回は大量保有報告制度の見直しについての概略を説明します。
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【大量保有報告制度の見直し】
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大量保有報告制度は、株式などの大量保有の状況を投資家に迅速に開示するための制度です。上場株式などの保有割合が5%を超えた者は、その日から5営業日以内に保有割合、取得資金、保有目的等を記載した「大量保有報告書」を提出しなければなりません。また、その後、保有割合が1%以上増減した場合には、5営業日以内に「変更報告書」を提出しなければなりません。但し、日常の営業活動として大量の株式などの売買を行っている機関投資家については、その事務負担を考慮して「特例報告制度」が設けられており、報告制度が軽減されています。
今回は、以下のような改正がされて、平成19年1月1日から([4][5]は平成19年4月1日から)施行されています。
[1]特例報告制度の適用要件の限定
特例報告制度の適用対象は、発行者の事業活動に重大な変更を加え、または重大な影響を及ぼす行為として重要提案行為等を行うことを保有目的としないものに限られます。この重要提案行為等については、重要な財産の処分または譲受け、多額の借財、代表取締役の選任・解任、役員構成の重大な変更、支配人等の重要な使用人の選任・解任、支店等の重要な組織の設置・変更・廃止、会社法上の組織再編行為等、配当政策や資本政策に関する重要な変更、上場廃止等、子会社株式の新規上場等など政令で定められています。
[2]特例報告の提出頻度等の見直し
特例報告対象者となるためには「基準日」を届け出なければなりません。その基準日は、毎月2回以上設けられる日の組み合わせ(第2月曜と第4月曜[第5月曜がある場合は第5月曜も]または各月の15日と月末日)のうちから選択して届出をした日とされ、また、報告の提出期限も基準日から5日以内に短縮されました。特例報告対象者は毎月2回以上設けられる基準日から5日以内に大量保有報告書・変更報告書を提出することになります。
[3]重要提案行為等を行う場合の特例
特例報告対象者が、5%超の株式を保有する状況となってから、あるいは最初の報告後に保有割合が1%以上変動してから最初に到来する基準日の5営業日後までの期間内に[1]の重要提案行為等を行うときは、その5日前までに大量保有報告書を提出しなければならないこととされました。
なお、特例報告対象者であっても、保有割合が10%を上回る取引を行った場合には、特例は適用されず、一般の報告が義務付けられますが、10%超を保有する大量保有者の保有割合が10%を下回ることとなる取引を行った場合にも、変更報告書の提出が義務付けられます。
[4]大量保有報告書の電子報告の義務化
EDINET(電子開示システム)を使用して大量保有報告書・変更報告書を提出することが義務付けられました。
[5]対象有価証券等の拡大
対象有価証券及び対象有価証券に係る権利を表示する有価証券の範囲が拡大され、投資証券等も対象有価証券に追加されました。
(弁護士 緒方 義行)



