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社員旅行


 秋から冬へ、少しずつ寒くなってきて旅行するには最高の時季になりました。そこで、今回は、「社員旅行」について考えて見たいと思います。


<社員旅行には参加しなくてもよいか>

社員旅行への「参加義務」
 会社の社員旅行は、半ば強制参加である場合が多いかもしれませんが、予定が合わない場合やどうしても参加したくない場合もあると思います。社員には、社員旅行に参加する「義務」があるのでしょうか。

業務命令か否か
 社員旅行に参加する義務があるかどうかは、その旅行が雇用契約上の「業務命令」に該当するかどうかによります。その社員旅行の目的が、単に親睦を深めるためだけにある場合は業務命令には該当しないこととなり、参加しなくても問題はありません。
 しかし、例えばその旅行中に、業務上必要な研修や会議などが含まれる場合は、会社が業務命令として参加を強制することができるため、参加しなければならないこととなります。

業務命令に該当する場合とは
 業務命令に該当する社員旅行の場合、参加している時間は勤務時間となり、費用もすべて会社負担となります。また、社員旅行が休日に設定された場合は、「時間外勤務」もしくは「休日勤務」となり、割増賃金が支払われることとなります。
 この観点からすると、業務命令であっても通常の勤務時間に当たるため、有給休暇を取得することも可能です。ただし、有給休暇の取得が事業の妨げになる場合には、会社は時季変更権を行使して休暇の取得を拒否することもできます。

旅費の取扱いは
 会社によって違いはありますが、労働基準法の規定では、労働組合との協定がある場合などは、月給などの賃金から天引きすることも可能です。この場合の積立金は、会社に返還義務があります。
 一方、社員が自主的に親睦会費として積み立て、社内規約で返還しないことを定めている場合は返金されないこともあります。

楽しい旅行を!
 一見楽しそうな社員旅行も、「業務上か業務外か?」などと考えてしまうと、興ざめしてしまうものです。しかし、会社というものを媒体として旅行をする以上、労使関係というものを引きずって旅行しているという事実があります。「社員が喜ぶから」「会社の親睦のため」という、いい面だけを考えている社長さん、一緒に旅行しているのは友達でも後輩でもなく、法的に雇用契約を結んだ社員だということを忘れないで、楽しい旅行をして下さい!

社会保険労務士 森  俊介

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